「色白が美しい」の偏見に立ち上がった女優、インド [インド]

美しさの1つが「色白」に日本はなっていますが、
インドでもそのようですね。ちょっと調べてみれば、
インドでは女性も男性も「色白」に、強い関心が
あるようでした。

この訴えを起こした女性の意見には、
何も否定するところがない。
むしろ、やれグローバルだの国際化(同じか)だの
囃し立てておいて、女性に対する「美」の基準だけ
固定観念(色白女性=成功のあかし/美しい)が
持たれ続けているのっておかしくないか?

時代の流れとともに、美しさの基準もうつっていもの
だけど、少なくともそれは生まれ持った肌の色で
あってはいけないと思う。

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「色白が美しい」の偏見に立ち上がった女優、インド
(10月30日 AFPBB News)

「理想の夫を見つけたい? 友達をたくさんつくりたい? 出世したい? それには肌の色が明るくないと」──インドでよくみられる広告メッセージだが、この「美のイメージ」を覆そうと戦っている女優がいる。

 皮膚の色をめぐる偏見と闘う運動「ダーク・イズ・ビューティフル(Dark is Beautiful、黒い肌は美しい)」の新たなイメージキャラクターを務める女優のナンディタ・ダス(Nandita Das)さん(43)は、色白の方が美しいとみなす固定観念は捨てるべきだとインド社会に訴える。この偏見のために、若い女性たちが自殺に追い込まれることもある。AFPの取材に対し、ダスさんは「雑誌でもテレビでも映画でも、そこらじゅうで色白が美の同義語として使われている」と語った。

「浅黒い」肌のダスさんは、肌の色に対するインド社会の執拗な偏見を嫌というほど知っている。ダスさんは「美白」を要求されて出演を断ったことがあるが、映画業界に限ったことではない。

「色の濃い肌を隠して自分に自信が持てるのか?」──ダスさんはいつもそう自問する。ダスさんは社会問題を扱うインディペンデント系の作品を選んで出演しているが、自分の肌の色では商業的なボリウッド映画で役を得るのは難しいと語る。

■肌の色を越えた美しさを訴えて

 5月、ダスさんは「ダーク・イズ・ビューティフル」運動の広告モデルになった。この運動は、活動家団体「価値ある女性たち(Women of Worth)」が「肌の色を越えた美しさ」を掲げて、09年に立ち上げたものだ。

 ダスさんがモデルになったことでメディアではこの問題に対する関心が高まった。だがその反応は、色白の方が美しいという偏見が社会の隅々にまで根付いているという事実を改めて明らかにしただけだった。それはインドに昔からあるカースト制度と関係している。

「若い女性たちから、自分がどれだけ差別されてきたかという心の傷を打ち明けるメールがたくさん送られてくるようになった。中には色白になれないから自殺したいと訴える女性たちもいた」と、ダスさんはいう。

 ダスさんは後に「ダーク・イズ・ビューティフル」運動の新聞広告でさえ、自分の肌の色が明るく修正されていることに気付いた。ベビーシッターを探していたときには「いい候補がいるが、肌がかなり黒い」と言われたこともあった。

 市場調査会社ユーロモニター・インターナショナル ( Euromonitor International )によれば、 インドの美白クリーム市場は2008年には3億9700万ドル(約390億円)だったが、この4年間で6億3800万ドル(約625億円)に膨れ上がった。昨年、同国の顔用保湿製品市場では、美白効果をうたった製品が84%を占めた。

 9月、米国ではインド系のニーナ・ダブルリ(Nina Davuluri)さんが「ミス・アメリカ」に選ばれたが、インドの英字紙ザ・ヒンドゥー(The Hindu)は、肌の色が濃いダブルリさんがもしもインドで育っていたら、ミスコンに出場することさえ考えなかっただろうし、自分の外見に自信が持てず友だちもいなかっただろうと報じた。

「ダーク・イズ・ビューティフル」運動では、「色白は成功の必須条件」とうたう「無責任な」映像広告に抗議するための嘆願書を集めており、これまでに1万5000人以上が署名した。「(そうした映像は)人々にあなたは十分ではないと言っているのと同じ」だとダスさんはいう。ダスさんに言わせれば、美白クリームの広告は概して「非常に軽蔑的」だ。

 美白クリームメーカーは、消費者が自信を持てるように手助けをする製品だと説明している。しかし、メーカーのエマミ(Emami)もヒンドゥスタン・ユニリーバ(Hindustan Unilever)も、この記事に関する取材を拒否した。
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